精密機器メーカーのニコンは、スマートフォンの普及に伴って世界的に市場が縮小しているデジタルカメラの生産体制を見直し、中国にある工場を閉鎖することを決めました。 これはスマートフォンの普及に伴ってデジタルカメラの市場が急速に縮小し、工場の稼働率が低下しているためです。 ニコンはデジタルカメラの販売不振などを受けて国内で希望退職を募り、1000人規模の従業員を削減するなど合理化を進めていて、ことし3月期の決算では7年ぶりの最終赤字となりました。 業界団体のカメラ映像機器工業会によりますと、世界全体でのコンパクトデジタルカメラの出荷台数は、7年前の2010年には1億台を超えていましたが、年々減少が続き、去年は1258万台にまで落ち込んでいます。 このため国内メーカーの間では一定の需要が見込める一眼レフなど、より高性能のカメラに力を入れる動きが広がっています。