あるところに猿たちの国がありました。この国は豊かなのですが、長いこと不況が続いていて、年1%ずつ物価が低下するデフレーションにみまわれていました。中央銀行は景気を刺激するために低金利政策をとっており、銀行の預金金利は年0.5%しかありませんでした。そのため、猿の中でも金持ちの者たちは、預金金利が低いと言っていつも不平を漏らしていました。例えば、オーマエという名前の猿はこう書いています*1。おれたち金持ちは搾取されている。この数年間で本来ならもらえたはずの何百兆円もの利子所得が企業に渡ってしまった。今こそ、景気を良くするために銀行の預金金利をもっと上げるべきだ。このとき、海の向こうの別の猿の国では預金金利は年4%、インフレ率は年2.5%でした。オーマエ猿は、預金金利4%がうらやましかったのでしょうが、さて本当に海の向こうにいる猿たちの方が得をしているのでしょうか?それでは、ここで問題です。(