月曜午後一時の僕はソバ屋で部長と酒を飲んでいた。部長は「俺の言ったとおりゴンザレスをファーストからピッチャーにコンバートしたら、みろ、20勝投手だ。俺には人を見る目がある…」なんて、どの選手を指しているのかまったくわからないジャイアンツ話を僕に浴びせながら浴びるように日本酒を飲んでいた。 部長の混濁した瞳に映る助っ人外国人選手は全員クロマティー。クルーンとオビスポとゴンザレスとラミレスを識別出来ないし、グライシンガーにいたっては「名前をど忘れした…先発の…黒人の…そうあれだグライシンガーだ…名字がグライで名前がシンガー。親は奴に歌手になってもらいたかったに違いないな…」と言う始末。そうですねぇ。なるほど。ガンダムはファーストですねえ。確かに。僕は部長の話を生返事で受け流しながら、ビールを飲み、バイトの子のたゆんたゆんなオッパイを眺めることに夢中だった。 店を出た。振り返ると部長が死んでいた