ボローニャ大学/イタリア国立天体物理学研究所(INAF)のJianxing Chen氏らの研究グループは、「ハッブル」宇宙望遠鏡による観測データを分析した結果、一部の白色矮星では表層に残った水素の安定した水素燃焼(水素の核融合反応)が起きているとする研究成果を発表しました。 比較的軽い恒星が進化した姿である白色矮星は、自ら核融合反応は起こさず余熱で輝くのみだと考えられてきました。研究を率いたChen氏自身が「大変驚きました」と語る今回の成果は白色矮星に関する従来の認識とは合致せず、白色矮星の年齢や、それをもとに推定されてきた球状星団・散開星団の年齢を見直すことにつながるかもしれません。 ■白色矮星における安定した水素燃焼の観測的証拠が初めて得られた【▲ 白色矮星「シリウスB」(左)と地球(右)を比べたイメージ図(Credit: ESA/NASA)】恒星の最期というと超新星爆発を思い浮かべる
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