ワシントン(CNN) 米下院は27日、数十年禁止されてきたインドへの民生用核技術移転に道を開く米印原子力協定を承認する法案を、賛成298、反対117で可決した。 協定は米国からインドへの核関連輸出や、米企業によるインドの原発建設支援を可能にする内容。インドが原発に国際査察チームを受け入れ、核兵器実験を再開しないことを約束することが条件になっている。 協定発効を強く求めているブッシュ米大統領は「米印関係の転換に向けた大きな一歩」と、下院の法案可決を歓迎した。また、ペロシ下院議長は「核不拡散をめぐる懸念と、インドのエネルギー需要増の間でバランスを取りつつ、米印の戦略的関係を強化するもの」だとの見解を表明した。 法案は上院で可決された場合、大統領の承認を経て成立する。ただ、インドが核拡散防止条約(NPT)に加盟していない核保有国である点は、米議会や同盟国から問題視されている。