宮内庁は15日、仁徳天皇陵として管理する堺市の大山古墳について、保全の一環の発掘調査を、今月下旬から初めて堺市と共同で実施すると発表した。陵墓への部外者の立ち入りは厳しく制限されており、画期的な試み。
慢性便秘の治療は、薬の内服を中心とした保存的治療が柱となっています。昨年秋に公表された診療ガイドラインでは、新薬をはじめ、長年使われている個々の治療法の推奨度が明示されたのが特徴です。尾田胃腸内科・内科(熊本市中央区南熊本)の尾田恭院長に聞きました。(高本文明) -ガイドラインは、治療についてどう示していますか。 「内服療法や生活習慣の改善などの保存的治療を基本としています。質の高いエビデンス(科学的根拠)に基づいているか、強く推奨されるか程度を示しています。内服療法のうちエビデンスの質が高い『A』で、『強い推奨』とされたのは、上皮機能変容薬と浸透圧性下剤です」 -上皮機能変容薬とは。 「上皮機能変容薬は、小腸内への水分の分泌を促し、便を軟らかくすることで排便を促す新しい機序の治療薬です。ルビプロストン(商品名アミティーザ)があります。妊婦さんには禁忌で、若い女性では吐き気が生じやすいので
県は23日、置賜地方の70代男性が有毒植物の「ヨウシュヤマゴボウ」を誤って食べ、食中毒の症状を訴えたと発表した。現在、入院中だが快方に向かっている。県内でのヨウシュヤマゴボウによる食中毒は2016年以来、3例目。 県食品安全衛生課によると、男性は今月22日、自宅の庭に生えていたヨウシュヤマゴボウの葉を摘み取り、朝食のサラダとして食べた。約1時間半後に嘔吐(おうと)や下痢などの症状が出たため、医療機関を受診。置賜保健所がサラダの残りや採取場所を調べたところ、誤食による食中毒と断定した。男性はヨウシュヤマゴボウを食べることができると勘違いしていたという。 ヨウシュヤマゴボウの果実や根には有毒成分が含まれている。食用のモリアザミ(キク科)などを指す通称「ヤマゴボウ」の根と似ており、誤って食べてしまうケースがあり、同課は注意を呼びかけている。
テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」の語り手として知られる俳優の常田富士男(ときた・ふじお)さんが18日午後、病気のため入院していた東京都内の病院で死去した。81歳。通夜、葬儀は近親者で執り行う。自宅は非公表。 1937年、長野県生まれ。小学3年から南小国町で育ち、済々黌高定時制を卒業後、上京。劇団民芸の養成所に入った。俳優としては、黒沢明監督の「赤ひげ」や、今村昌平監督の「楢山節考」「うなぎ」、中山節夫監督の「原野の子ら」などに出演した。 「まんが日本昔ばなし」では、女優市原悦子さんとのコンビで1975年から94年まで語り手を担当。「むかーし、昔のことじゃったあ」との味わい深い語りで視聴者を魅了した。宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」でも声優を務めた。 関係者によると、常田さんは数カ月前から、脳出血で入院していたという。(中原功一朗)
「表現の自由はどうなるんだ」「現実とフィクションの違いもわからないなんて」「じゃあサスペンスドラマも全部放送中止だね」――テレビ朝日が6月18日、7月開始予定の連続ドラマ『幸色のワンルーム』の放送を取りやめることを発表した途端、ネット上には、こんな激しい言葉が飛び交うこことなった。 同ドラマの原作は、もともと2016年9月より『世の中いろんな人がいると言う話』というタイトルでTwitterに投稿された作品で、翌17年2月からは漫画サイト「ガンガンpixivコミック」にて連載が始まり、コミックスは重版含め累計75万部を突破している。 両親から虐待、同級生からイジメ、教師から性的暴行を受け、行き場を失った14歳の少女が、ある日、マスク姿の“お兄さん”に誘拐され、“幸”という名をもらい、同居生活を送る――というストーリーだ。原作漫画が公開されているサイトでは、「その日、少女は誘拐された。しかし、
プロジェクターで投影した人の顔を馬に見せ、反応を調べる実験=2016年9月、東京都三鷹市(中村航介さん提供) 馬が人の表情と声を関連付けて感情を読み取れることが分かったと、北海道大大学院の滝本彩加准教授(動物心理学)らのチームが21日、英科学誌電子版に発表した。 滝本准教授によると、馬が人の怒った表情に警戒心を抱くことは先行研究で示されていたが、声との関連付けが明らかになったのは初めて。これまで、同様のことができると分かっていた動物は犬だけだったという。 2016年、計19頭を対象に、プロジェクターで投影した人の顔と、スピーカーから流した馬の名前を呼ぶ声への反応を調べた。 研究は、東大大学院生の中村航介さんや、東大大学院元教授の長谷川寿一さんらとの共同研究。
財務省は11日に開いた財政制度等審議会の分科会で、社会保障の改革案を提示した。地域の実情に応じて都道府県がそれぞれ医療費を引き下げることや、厚生年金の支給を始める年齢を68歳に引き上げることが柱。高齢化によって財政支出が膨らむのを抑制する狙い。政府が6月に策定する新たな財政健全化計画に盛り込みたい考えだ。 厚生年金の支給開始年齢は、2025年にかけて60歳から65歳へと段階的に引き上げられている。財務省は、欧米の主要国が67、68歳としている現状を踏まえ、日本でも68歳まで一段と引き上げることを提案した。
3月3日、沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前。名護市長選で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設反対を訴えて敗れた前市長の稲嶺進(いなみね・すすむ)氏(72)が演説に立った。「まだまだ諦める必要はありません」。稲嶺氏の励ましは、反対運動に沈滞ムードが漂う現状を表している。 名護市長選から4日で1カ月。辺野古移設に反対する政党や市民団体でつくる「オール沖縄会議」は3日、毎月第1土曜日に催している集会を開いた。共同代表でもある稲嶺氏は市長選翌日以来の辺野古での演説。市長選について「皆さんの期待に応えられず、申し訳ない」と謝った上で「運動を続けることで(移設を)止めることができる。これからも続けよう」と呼び掛けた。 集会に駆け付けた安次嶺美代子(あしみね・みよこ)さん(71)は普天間飛行場の近くに住む。米軍機の騒音に悩まされる日々。それでも辺野古移設には反対だ。「市長選に負け
三重大(津市)は22日、がん細胞の増殖に関わる酵素を特定したと発表した。特定した酵素の働きを阻害する薬が開発されれば、新しいがん治療につながるという。同大大学院医学系研究科基礎医学系講座の研究グループが明らかにした。 がん治療の一つである抗がん剤のほとんどは、がん細胞以外の正常な細胞も攻撃してしまう。そのため、がん細胞の増殖を促す特定の分子に働く「分子標的薬」が有効とされ、「イレッサ」などが開発されたが、薬剤耐性や副作用などに課題もあった。 研究グループはこれまで分子標的薬の対象とされてきた「がん遺伝子」ではなく、タンパク質の分解を阻害する「脱ユビキチン化酵素」に着目。86種類ある脱ユビキチン化酵素のうち、六種類ががん細胞の増殖を促進していると特定した。 研究グループの稲垣昌樹教授は「脱ユビキチン化酵素を阻害する薬が開発されれば、肺腺がんや乳がん、膵臓(すいぞう)がんなどの治療に使えると期
性別によって脳の神経回路網(ネットワーク構造)に違いがあることを、和歌山県立医科大学の金桶吉起教授らが研究で明らかにした。女性は月経周期によって変化することも分かり「脳に作用する睡眠剤や抗不安薬の使用を含めた神経精神疾患の治療研究には、性別や女性の月経周期を考慮する必要がある」と指摘している。 脳の神経細胞は150億個あり、互いにネットワークを組み、情報を交換しているが、場所によってつながりの程度の強弱が個人差や疾患により違うことが分かっている。 金桶教授らはこの現象が性別でも見られるか、2012年から研究を開始。国内の大学生男女100人ずつの磁気共鳴画像装置(MRI)による画像を基に調査した結果、男性は前頭葉、女性は後頭葉の付近でつながりが強いことが分かった。 また、女性は月経周期によって脳のネットワーク構造が変化することも明らかになった。特に月経前の症状(頭痛や腹痛、イライラ、不安感な
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