東西で演じられる古典落語「猿後家(さるごけ)」は、顔がサルに似ている女性が登場する。見た目を笑う声や、反対に「美しい」とおべんちゃらを言ってくるのを聞いて、女性が腹を立てたり浮かれたりする姿を滑稽に描く。 上方の落語家、露(つゆ)の眞(まこと)さん(39)は、高座にかけた後、観客から「顔がサルにそっくりでおもしろかった」と言われ、違和感を抱いた経験がある。「そこで笑ってほしいわけじゃなかった」。以降、顔が赤く目がつり上がった女性のことを町の男たちが「サルとおんなじ」とうわさをする場面で、本来の筋にはない「かいらしい(かわいらしい)ちゅうたら、かいらしいねんけどな」というせりふを加え、容姿をからかうトーンを和らげている。 「見た目についてコソコソ言われる経験をしたことがある人は多いと思う。この噺(はなし)を聴いて傷つく人がいないように」。演じる時は、女性の純粋さやかわいげをおもしろく表現する

