レジ袋の有料化が始まった昨夏以降、「万引被害が大幅に増加し、経営を圧迫している」というスーパーマーケットの悲痛な訴えが双方向型調査企画「ちば特(千葉日報特報部)」に寄せられた。同店によると、被害は年間にして数百万円、手口も悪質、巧妙化しているという。今回の「ちば特」は、環境保全に重要な役割を果たすレジ袋有料化の裏で、小売業者に降りかかった想定外の事態について取り上げる。 (「ちば特」取材班 田村 理) 環境保全に向けたレジ袋の有料化は昨年7月1日に始まった。微生物によって海で分解される袋や、バイオマス素材が一定割合で配合されている袋などは対象外。小売業者に対して全国一律で義務化され、価格は各事業者が設定している。 万引が増えたと明かすのは、旭市のスーパーマーケット「フレッシュイイダ」。専務の飯田清さん(43)は「体感として、万引件数は3~4倍くらい増えた」と肩を落とす。 ◆高級食材も標的に