東京大学の研究チームが、マウスの実験から、腎臓の炎症が進行する場合が あるのは、癌の関連遺伝子の働きが関係していたことを突き止めました。 この癌の関連遺伝子の働きを抑える薬を開発することができれば、慢性腎臓病 の新しい治療方法になることが期待できます。今回の腎臓の炎症の進行に 影響を与えている遺伝子は、「KLF5」と呼ばれ、同研究チームが2002年 に発見していました。この「KLF5」は、動脈硬化や癌細胞の増殖に関わって いることが分かっていました。マウスを使用した実験で、マウスの尿管を縛って みたところ、マウスの腎臓では、尿を濃縮する集合管でKLF5の遺伝子が 活発に動き、腎臓の炎症が起きるように活性化していました。そこで、マウスに KLF5を働きにくくなるように遺伝子操作を行ったところ、マウスの尿管を 縛っても、腎臓の炎症が起きませんでした。慢性腎臓病の炎症と言うの