角川のPR誌『本の旅人』に連載されている酒井順子の「ほのエロ紀行」は、男から見ると実に傍ら痛い。で、今月の『ランティエ』でそのことを書いたのだが、ちょうど届いた「本旅」1月号では、さらに変てこなことを書いている。「遊廓」の話であるが、私の目につくところで遊廓やら遊女について書くとはいい度胸だ。 歌舞伎や文楽で遊廓を見ると美しい、だが現実は、といった展開だが、「京都最古の花街である島原は、「花街」であっても「遊廓」ではない」とは、どういうことか? 加藤政洋『花街』(朝日選書)は、花街と色街を区別して、前者は藝者を中心とした区域、としているが、その区分は曖昧だ。そして島原は、吉原、新町、時には長崎丸山と並ぶ「遊廓」である。それから近松の遊女の話とかになって、「では現代、その手の職業につく女性はもういないのかといったら、そんなことはないことでしょう(原文ママ)」。そりゃあそうだ、ソープもあるしヘ
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