居場所は「不必要な時間」の共有から生まれる。分身ロボットOriHimeがつくる、役割を独占しない人間関係 東京・日本橋からほど近い交差点の一角にある、「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」。通りに面したたくさんの窓から、植栽のグリーンと暖色のあかりが見える。ガラス戸のエントランスを通ると、カフェのカウンター脇にいる1台のロボットが話しかけてくれる。 「いらっしゃいませ! 今日はどちらからですか?」 このロボット、機械ではあるがコンピューターが対応しているわけではなく、向こう側には人がいる。“パイロット”と呼ばれるスタッフが、自宅などから遠隔操作しているのだ。ここDAWNでは、卓上サイズの「OriHime」と身長約120cmの「OriHime-D」を介して、家の外での仕事が難しい人が在宅ワーカーとして入れ替わり立ち代わり働いている。 開発したのは、オリィ研究所代表の吉藤オリィ氏。Ori