日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。 そのシーンを振り返ろう。東京湾を無人で漂流するプレジャーボートに海上保安庁の職員が乗り込んでいく。その職員が撮影しているビデオカメラの映像が映し出されているという体裁だ(上図)。船の名は「GLORY MARU」。揃えて置かれた靴が残されており、テーブルの上には折鶴と詩集『春と修羅』が置かれている。船内の様子を映した数秒後、撮影している職員の悲鳴と衝撃とともに映像は途切れる――。 映像を途切れさせた衝撃は、ゴジラ出現のそれであること。そして、消えた船の主が、ゴジラ誕生に深い関わりがある元城南大学統合生物学教授の牧悟郎氏であること。物語が進行していく中で、この冒頭の映
日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。 ゴジラが日本に上陸して都市を破壊するという未曾有の危機に、政府や官僚たちはどう対応するのか――。映画の中ではそれらの動きがリアルに表現されている。映画製作に際し、その再現のために制作陣が取材した人物の一人が、枝野幸男衆議院議員だ。 「3.11」では巨大地震と大津波、原子力発電所の爆発事故という想定外の災害に際し、内閣官房長官として政府中枢の立場で対応した過去を持つ。災害時における政府の究極のリアルを知る枝野氏は、ゴジラという虚構を通した映画をどう見るのか。 (聞き手は白壁 達久) 枝野幸男(えだの・ゆきお) 1964年栃木県生まれ、52歳。87年東北大学法学部を卒
7月29日の上映開始後大ヒットを記録している「シン・ゴジラ」。「エヴァンゲリオン」などで知られる庵野秀明氏が総監督を務めた同作は、綿密な取材をもとに、現代日本にゴジラが襲来したらどのように政府は対応するのかを、リアリティのあるストーリーで表現した話題作で、庵野監督作品としては過去最高の興行収入53億円(8月28日時点)を突破している。 シン・ゴジラの制作にあたっては、ゴジラそのものがCGで描かれるなどビジュアルエフェクト(VFX)が多用されており、スケールの大きい作品でありながら、非常に短期間での撮影を強いられたという。また、作品へのこだわりが強い庵野監督の要望にも応えられる制作環境の整備が必要だった。 どのようにして時間とクオリティを両立させたのか、シン・ゴジラで編集・VFXスーパーバイザーを手がけたTMA1代表の佐藤敦紀氏と、VFXプロデューサーを務めたピクチャーエレメント代表の大屋哲
いまさらながらシンゴジラを見てきた。実に細部までねりこまれたストーリー構造を呈しており、この緻密さ、さすがは庵野監督と思わされる作品であった。 ただ個人的にはこの作品が一般的に受け入れられているという事が非常に不可解だというのもまた事実である。題材はゴジラだし、内容はどちらかというとちょっとマニアックであり、庵野というビッグネームがあるにしたって、ここまで大騒ぎされるというのはちょっと予想外にも程がある。 映画をみてから数日間、なんでこの作品が物凄く多くの人の心に響いたのかを考えてみたのだけど、この映画がコミュ障に優しいという事に気がついてから、一気に納得がいくようになった。以下、日本の行政における意思決定の仕組みについて簡単に書きつつ、シンゴジラの妙味について書いていこうと思う(以下ネタバレというようなものではないけど、シンゴジラをまだみてない人は避けたほうが無難なのかもしれないという忠
シン・ゴジラ、本当に傑作の映画ですね。 何が良かったとか考察がどうとか、日々Twitterでやり過ぎてるのでどこかでまとめなきゃ……と思いつつも、先にこのお題で記事にしてみました。 私もそうなんですけど、要素や見どころが多過ぎる上に日々ネットで盛り上がってるお陰で何度も観に行きたくなるんですよね。 そこで、通常3回、4DXとIMAXで1回づつ、計5回程観た私なりに複数回鑑賞時に気付いて「お!」ってなる部分をガイドとして挙げていってみます。 ちなみに5回も観てるけど毎回興奮して盛り上がって普通に楽しんでしまって見落としが多いのと、万物に知見があるわけじゃない(むしろ無知寄り)ので気付いてないとこも多いです。 基本、時系列に沿う感じで。 具体的な表現は避けつつも、まぁネタバレ回避は無理かな。 前田敦子 アクアライントンネルで避難スロープ滑って地下道歩かされて文句垂れてる子ですね。 汚れ方から見
web-tonbori堂 一応本館。(リニューアル画策中) Twitter(X)-tonbori堂 けっこうつぶやいてます。 Web-tonbori堂アネックス Bloggerで開設しているtonbori堂別館。なのでアネックス。 エントリ形式でおススメをキュレーション。アニメから映画、本と趣味ものを中心におススメしています。最近はほぼ『ファイブスター物語/F.S.S』と映画に出てきた銃の解説ブログです -------------------- おススメwebサイト MWS 佐野元春のオフィシャルサイト allcinema ONLINE 映画の情報データベース 映画.com 映画ニュース、興行成績速報、レビューなど。 ナタリー POPカルチャーニュース。音楽、コミック、お笑いなど。 よく読んでいたブログ はてなダイアリー町山智浩アメリカ日記 ARTIFACT@はてブロ ネットつながり 詩集
はじめに 当ブログにお越しいただき恐悦至極にございます。あにおです。 出典:シン・ゴジラ(2016、東宝) 私は今までにそこそこゴジラシリーズを観てきていており、ゴジラについて最低限の知識くらいは持っていると自負しています。 また、幼少の頃はフィギュアを買ってもらったり、エキストラとして映画に参加したこともあったりするほどゴジラシリーズが大好きでした。 しかし、成長するとともに当時の気持ちが段々と失われていったというか落ち着いていってしまい、「シン・ゴジラ」公開の話を聞いた当初は「ほー、またゴジラやるんだ」くらいなもので正直なところ観に行くつもりはあまりありませんでした。 そんな中、Twitterやらなにやらで「シンゴジラ面白い!」という高評価が散見されたので、それならばと思い半信半疑の状態で観に行ってきた次第です。 ということで、今回、観に行った感想を書いていこうと思うのですが、いつもと
シン・ゴジラを観た。2回観た。 2回観るつもりはなかったが、観てしまった。 恐ろしくおもしろい映画だ。ブルーレイは絶対買おうと思っている。 序盤の5分間でにやにやしたし、30分くらいでこの後つまらなくても満足だと思ってしまった。 そして、見終わった後は、「これが最高のゴジラだ」と叫びたくなった。 私は、エヴァはテレビ版と映画版を観たし、カレカノのアニメも観たし、 新劇場版はすべて公開初日に観たくらいのライトな庵野監督のファンである。 ゴジラに関しては、小さい頃、親にねだってレンタルビデオ店で色々借りて観た。 全29作のうち半分くらいは観てるし、幼少期にスペースゴジラを映画館で観た記憶がある。 ハリウッド版の2014年ゴジラも公開初日に観て非常に満足した。 しかし、私の一番好きな怪獣映画は平成ガメラ3部作であり、 中でも、ガメラ3が特撮怪獣映画で最高傑作だと信じている。 若かりし時の樋口監督
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『シン・ゴジラ』を観た。ゾクゾクした。おもしろかった。というか「すげえ……」という感想だった。終わったときに自然と拍手してしまった。 shin-godzilla.jp そしてこれは、ただ単におもしろいだけでなく、観た人の胸に「刺してくる」作品だということも痛感した。少なくとも僕はそういう余韻が残った。 『シン・ゴジラ』は、エンタテインメントに徹しているのは大前提で、でも、東日本大震災を経た2010年代の日本を、時代というものをちゃんと照射している。1954年に公開された初代『ゴジラ』がそうであったように。きっといろんな人が、いろんなことを言うだろう。言いたくなるだろう。なぜならこれは踏みこんでくる作品だから。 僕は特撮映画のマニアではないし、これまでのシリーズもハリウッド版のゴジラもろくに観てない人間なので、そっち方面の深い考察とかオマージュの指摘みたいなものは他の人にまかせようと思う。
思えば去年の今頃は映画「進撃の巨人」の記事が自ブログ史上かつてないバズり方をして畏れ慄いていたのであった。なんとなくブログの更新頻度が遅くなり色々と低温火傷のような感じで自分にも影響を与えていたのである。あれから一年。その実写版「進撃の巨人」のスタッフとキャストの多くがそのままスライドして制作した映画「シン・ゴジラ」を鑑賞。いや実際のところはどうするか迷ったんですよ。監督は樋口真嗣だし(特技監督としては信用している)。でもやっぱりゴジラの新作といえば観に行かないわけにはいかないのであった。 物語 海上保安庁が東京湾で乗員の消えた船を発見。ほぼ同時に大量の水蒸気が東京湾から噴出、アクアラインでも崩落事故が起きた。政府は事故の解明と対策を急ぐが原因が未知の巨大生物の存在である可能性が浮上。間もなくその巨大生物が東京都に上陸する。 その巨大生物は這いずるように都市を蹂躙するがやがて二足歩行に変化
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2016-08-01 庵野秀明総監督の『シン・ゴジラ』を見てマーケティングが完全に変わると怖くなった。《天狼院通信》 天狼院書店店主の三浦でございます。 断っておきますが、僕はエヴァンゲリオン信奉者でもゴジラ信奉者でもありません。 エヴァンゲリオンも、アメリカ版のゴジラも、それなりに観ておりますが、まあ、たぶん、僕より詳しい人は大勢いると思います。 実は、今回、僕が確認したかった点は「マーケティング」でした。もちろん、クリエーターとして「コンテンツの質」は気になっていましたが、それよりもはるかに「マーケティング」が気になった。 もっと具体的に言うと、誰があの「宣伝」を仕掛けたのか、ということがとても知りたかったのです。 宣伝用のCM、いわゆる「トレーラー」は、はっきり言って最悪でした。 やっちゃったなー感が満載でした。 あまりに前作とそのコアなファンに傾倒しすぎて、『スター・ウォーズ』的な
SNS時代になって、作品の評価軸自体が変わった。 ツイッターは匿名が主流だが、本名でやることに抵抗を覚えない世代も今や多く、発言が周囲との付き合いに及ぼす影響の大きさは2chなどとは比べものにもならない。 そんな中では感想という口コミも、賞賛や絶賛のみが許されていて、「面白いと思えた箇所・時間が少なかった」などと漏らせば「上から目線のナルシスト」とか「人の頑張りを認めたり褒めたりできない性格に問題ある人」など、目にした人のフィクション慣れの段階様々に、とにかく「アンチ」のレッテルを貼られてしまう。 こうもなると、どんな作品が評価されどんな作品が失敗扱いされるかも変わってくる。 例えば、 良点50かつ悪点0の作品よりも、 良点60かつ悪点50の作品の方が、 「素晴らしい作品」になるのだ。 悪い点(サボった点、作り込まず投げた・誤魔化した惜しい点など)への言及は、イタイやつがするマナー違反で恥
こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。 どうしても外せない仕事の都合で公開日に駆けつけることが出来ず、ネットを含む全ての情報をシャットアウトして、翌朝一番に劇場に乗り込み、終了後すぐに午後一番の回の座席チケットを発券し、帰宅してからはサントラを流しながらパンフやムック本を読み漁り、そうして少しずつ、自分の中にやっとこさ馴染んできたような気がする。12年ぶりの国産ゴジラ映画こと、『シン・ゴジラ』。何から語れば良いのか皆目見当がつかないくらいにビビッドな作品だったが、ひとつずつ、この映画の“角度”に向き合っていきたい。 ※以下、本作のネタバレがあります。 ◆「シン」、24連発 まずはベタに、タイトルにてあえて片仮名で記された「シン」の解釈について、思うままに書き並べてみようと思う。それがつまり、前述の“角度”を列挙する作業になるだろうから。 「真」…言うまでもなく、「真の
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