松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平出演のドラマ『カルテット』(TBS系)が高評価を得ている。サスペンスが根幹にありながらも、シーンのほとんどは“ムダ話”とも思える力の抜けた会話劇。だがそこには数々の伏線や謎が散りばめられており、その“霧がかったような”本作の構造に、視聴者は「何とも形容しがたいドラマ」「みぞみぞする」(劇中で満島が演じる世吹すずめが不安と期待でよくわからない感情を表現する際の口グセ)などそれぞれの言葉でおもしろがり、作品の謎解きを楽しんでいるようだ。同作の脚本は『Mother』(2010年/日本テレビ系)や『それでも、生きてゆく』(2011年/フジテレビ系)『最高の離婚』(2013年/同型)などを手掛けた坂元裕二氏。キャストの好演同様、坂元氏ならではの脚本の妙が今再び脚光を浴びている。 【写真】高橋一生が3人に熱く語る第4話の劇中カット ◆脱力した会話のなかに多くの謎