アジールが失われ、アサイラムが生まれようとしている。 監獄が復活しようとしている。 「べてるの家」の炎上とその対応について、昨日の記事では「典型的なmetoo的誤謬を犯している」と批判した。 今日の記事では「規律と管理のルールを導入しようとしている」点について説明したい。 そもそも論として、べてるの家を「清潔」なコミュニティだと見なしていた関係者や学識者はどのくらい居るのだろう。個人的な観測では、べてるとは際立って「不潔」な共同体だった。その一例がこの記事だ。 第155回 「新しい命をめぐって」 この記事では、べてるの中での出産ブームと、あるメンバーの出産について綴られている。精神障害者の地域活動拠点で出産ブームが起こるというのは、極めてまれ、という言葉では言い合わらせない、ある種の奇跡のようなものだ。 しかしテキストを深く読んでいくと、この「奇跡」は決して「清潔」な環境の中で起こった奇跡