2020年東京オリンピック招致の可能性 原田 宗彦/早稲田大学スポーツ科学学術院教授 新聞やテレビの取材時に、決まって受ける質問がある。それは「2020年のオリンピックが東京に決まる確率は?」である。それに対する私の答えは、いつも「50%」。要は、予想が成り立たないのである。前回の2016年オリンピック招致では、最終的に4都市の競争となり、東京は、1回目の投票で22票を獲得したが、2巡目では票を伸ばせず、逆に2票減の20票しか獲得できずに敗れ去った。 この時筆者は、TOKYO MXのスタジオにいて、英国のブックメーカーの掛け率などを参考にしつつ投票の行方を予想していたが、最初の投票で敗れたのは、オッズが1.72倍で、圧倒的に有利だと思われていたシカゴであった。シカゴの落選が決まった時、スタジオ中で驚きの声が上がった。シカゴ以外の2016年候補都市のオッズは、リオが3.25倍、東京が8倍、そ