こちらのブログに度々、「本が好きだ」と書いているのだが、私は文学少女だったわけではない。今も昔も本が好きではあるが、学生時代は運動部に所属していたため、どちらかというとスポーツのことばかり考えていたように思う。あの頃に読んで、記憶に残っている本もたくさんあるのは間違いないが、本の内容よりも本に触れていた景色を鮮明に覚えていたりする。 高校時代、私はバス通学だった。その学校へ通う7割ぐらいの子は電車通学だったのだが、私の住まいからは行きやすい電車路線がなかったのだ。田舎の道を走るバスは終わるのが早く、最終のバスの時刻が20時40分であった。私を含むレギュラーのうち3人がバス通学だったこともあり、練習の終わる時間は私たちの終バスの時刻に間に合うように設定されていた。 終バスの1つ前のバスは行き先パネルが緑色に光り、終バスは赤色に光る。その緑や赤の光をみると何か不思議な場所に連れていかれるような