ブックマーク / bijutsutecho.com (2)

  • 排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザインオリンピックに向けて東京の各所で再開発が進行した10年代。街には公共的で開かれるように、多くのベンチやパブリック・アートと思わしき造形物が登場した。しかしながら、それらの存在は、特定の人々の排除のために作用する「過防備」の一旦を担っているとも言える。これらを「排除アート」としての視点から研究する建築史家の五十嵐太郎が、都市機能としての不寛容さを指摘する。 文=五十嵐太郎(東北大学大学院・教授) 近年、排除アートが増えているというニュースが散見される。路上、あるいは公共空間において、特定の機能を持たない、作品らしきものが、その場所を占拠することによって、ホームレスが滞在できないようにするものだ。もっとも、こうした現象は最近始まったわけではない。16年前、すでに筆者は『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004)を上梓した際、都市のフィー

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン
  • 現代美術のオリジナリティとは何か? 著作権法から見た「レディメイド」(2)

    シェリー・レヴィーン 泉(ブッダ) 1996 出典=ザ・ブロード・ウェブサイト(https://www.thebroad.org/art/sherrie-levine/fountain-buddha) マルセル・デュシャンの 《泉》(1917)が著作物だとすると、シェリー・レヴィーンの《泉(ブッダ)》(1996)のようなデュシャンをオマージュした男性用小便器のレディメイド作品は、《泉》の著作権侵害になるのだろうか? この疑問に答えるためには、レディメイド作品が、1. そもそも著作物と言えるか、2. 著作物だとしてもその保護範囲(独占できる範囲)をどの程度とするかを検討する必要がある。 「アート」=「著作物」とは限らない 「アート」だからといって必ず「著作物」になるわけではない。「著作物」の定義に当てはまる「アート」だけが「著作物」になる。 著作権法は、「著作物」を「思想又は感情を創作的に表

    現代美術のオリジナリティとは何か? 著作権法から見た「レディメイド」(2)
  • 1