ユゴーの『ノートルダム・ド・パリ』中の建築描写に対する関心から、他の文学者における「テクストの中の建築」にも手を広げる。手始めに、プルーストとバタイユから。「建築物」というよりも、彼らにとって重要なのは「大聖堂(カテドラル)」なのだ。当然これは宗教性を帯びた空間であり、また(特にフランスにおいてゴシック式のカテドラルは)過去に対するナショナルな概念とも結合しているから、その点も考慮に入れておく必要がある。 プルースト評論選〈2〉芸術篇 (ちくま文庫) 作者: マルセルプルースト,保苅瑞穂,Marcel Proust出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2002/11メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る大聖堂についての寸評が収められている。大聖堂が修復・再建されたときに甦るのは何か?建築論という以上に、カトリシスムに対する論考。 ランスの大聖堂 (ちくま学
![書物としての大聖堂 - Les jardins suspendus de Babylone](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ab0e6124ca1123369f288d795757cd0b0db5f7f3/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51R4N8GFGJL.jpg)