●設備破損で生産減 薬連加盟の半数 能登半島地震で「くすりの富山」が打撃を受けている。県内の観測史上最大となる震度5強の揺れで、製薬会社は工場設備の破損が相次ぎ、生産休止や一部生産ラインの稼働停止を余儀なくされている。県薬業連合会に加盟するメーカー約60社のうち半数程度が被害を受けたとみられ、各社は出荷への影響を抑えるため復旧を急いでいる。 アトピー性皮膚炎の塗り薬を生産する前田薬品工業(富山市)は、立山工場の空調やボイラーの配管が損傷し、生産再開まで約3カ月かかる見込み。在庫があり、現状では製品の供給に問題はない。 空調設備の一部損傷で停止していた富山工場のステロイド専用棟は2月5日に再開を予定。担当者は「立山工場の生産品目を富山工場で代替生産することで安定供給を図る」と話した。 厳格な品質管理が求められる医薬品の製造では、天井や壁、配管の破損など目に見える被害の把握に加え、強い揺れにさ