除草剤グリホサートと並んで、批判の的になっているネオニコチノイド系殺虫剤。ハチを殺す、ヒトの健康を害する、と指摘されています。しかし、こちらも科学的事情、各国の制度は非常に複雑です。「欧州連合(EU)は禁止しているのに、日本は……」とよく語られますが、それほど単純なストーリーではなく、実際にはEUでも使われています。国内外の主な動きをわかりやすく解説します。 スイカの花に来たミツバチ。ハチは授粉を介して作物生産に大きな役割を果たしてきた(Stephen Ausmus, USDA Agricultural Research Service) ヒトにはより安全な農薬? ネオニコチノイド系殺虫剤(以下、ネオニコ)は1990年代に登場しました。日本では現在、7成分が農薬として登録され、よく使われています。それまで多く使われていた殺虫剤に比べ利点が多かったからです。 まず、従来の殺虫剤に比べてヒトへ
![ネオニコ殺虫剤のハチや人への影響 今わかっていること](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e3d2595e7c21efbe62c258e5c08e6ca0485af0a8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwedge.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2F3%2F1024%2Fimg_a3563c9fe0f298bfed104466e2480554185950.jpg)