会見を開いた「元全学徒の会」の(左)與座章健共同代表(中)瀬名波栄喜共同代表(右)宮城政三郞幹事=1日、那覇市首里金城町の養秀会館 「世の中の動きが戦争を肯定するような方向に動きだすのか、非常に心配でならない」「戦争を美化するのは大義のない戦争への反省がないからだ」。「明成社」の高校教科書で、沖縄戦で犠牲となった学徒らを慰霊する「一中健児之塔」の写真説明に「戦没学徒の顕彰碑」と記した問題を受け、沖縄戦に動員された元学徒や戦争体験者らが1日、記者会見で声明を発表した。太平洋戦争へと向かう中で戦死した軍人を顕彰した時代の流れに重ね、軍国主義回帰への強い危機感と懸念を示した。 戦時体制下で沖縄の師範学校や中等学校は軍国主義化され、皇民化教育が徹底された。戦死した軍人をたたえる忠魂碑が学校や県内各地に造られ、戦意高揚に利用された。1943年、ガダルカナル島の戦闘で戦死した大舛松市大尉は県立第一中学