福島第一原子力発電所の事故からまもなく5年になるなか、東京電力は、来月から大半の場所で防護服も手袋も着けずに作業できるよう段階的に運用を見直す方針を固めたことが分かりました。これまでの対策で、敷地内の放射線量が大幅に下がったためで、廃炉現場で働く作業員の負担軽減を図りたい考えです。 これに対して汚染された土を剥ぎ取ったり、地面を舗装するなどの対策が進められた結果、地表付近の放射線量が、目標としていた毎時5マイクロシーベルト以下に下がったエリアは、去年12月現在で全体のおよそ90%に上るということです。 このため東京電力は、来月上旬から対策が済んだエリアについては、防護服も手袋も着けずに一般的な作業服だけで作業ができるように運用を見直す方針を固めました。ただし、現場の混乱を避けるため対象となる作業員は、段階的に増やしていく方針で、事故から5年になるなか、作業員の負担軽減を図りたい考えです。