「今回は、技術的失業について考えるよ」 「ふーん。技術的失業ってなに?」 「ロボットやAIの技術が発達すると、人間の代わりにロボットやAIが仕事をするようになるよね*1」 「そうね」 「そうすると、その仕事をしていた人間は失業してしまう。これが技術的失業だ」 「ああ、そういうこと。でも、そうやって失業した人は、別の仕事につくんでしょ?」 「まぁ、失業した人は別の仕事を探すことになるよね」 「そうやって、失業した人が新しい仕事につくことで経済が成長していくんだって聞いたことがあるわ」 「うん。まぁ、間違いではないね」 「……と言うと?」 「まず、失業した人がどんな仕事につくのか、そもそも再就職できるのかが問題だ。ちょっとたとえ話で考えてみよう」 「ふむ」 「A太という人が技術的失業をしたとするよ」 「えーた君ね。どんな仕事をしてたの?」 「仕事は何でもいい」 「具体的な方がイメージしやすいわ