これまでのあらすじ 中堅電子部品会社、ジェピーの経営部長、そしてCFOとして会社の再建に奔走した団達也は、自分で会社を立ち上げるためにジェピーを辞めた。ジェピー会長の財部ふみから遺贈された株式が元手だった。 飯田橋のビルの一室に事務所を構えて3カ月が経った。しかし達也はいっこうに腰を上げる気配を見せず、部屋で思索と筋トレに没頭する日々を送っていた。 ジェピーの経理課長だった細谷真理は、達也に請われて新会社のメンバーになっていた。真理は会社とは名ばかりで何も始めない達也に苛立ちを覚えていた。 飯田橋の達也の事務所 今日も達也は相変わらず読書と昼寝と筋トレで時間を潰していた。 「団さん。いつまでブラブラしているつもりなんですか」 ソファーで仰向けになって本を読んでいる達也を見ていると、真理は苛立ちを覚えた。 「こんなにのんびりできるなんて、そうそうないよ」 達也は全く意に介していない。 そうい
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