田中邦裕(さくらインターネット (株)代表取締役社長) 私が小さかったころの将来の夢はエンジニアになることで,それを原動力に高専へ進学し,ロボコンに打ち込みつつ,芽が出始めたばかりのインターネットにのめり込み,寝る間も惜しんでパソコンと向かいあった. そんな高専生が18歳で学生起業したのは,自分が運営していたサーバとたわむれ続けることを,人生において持続可能にするための生存戦略であった.いわば起業は手段である. さて,いま世の中ではIT人材が足らないらしく,どこへ行っても優秀な人材をどう育てるのか,どうやって採用するのかといった会話が聞かれる. これに対して感じるのが,いかにも雇う側だけの理論で話されているなということであり,雇われる側,すなわちIT人材の内発的動機が無視されているなということである. 本来,コンピュータが好きな人がIT企業に就職したら,毎日がやりたいことで満たされていて,
![楽しく働くということ.楽しい仕事を作ること.|情報処理学会・学会誌「情報処理」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b58e1e89040ee69c2f975e99f371c56bab515381/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F89813657%2Frectangle_large_type_2_19e2b0e76f7b2eba13cf6953946020da.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)