内閣府の経済財政諮問会議では、2020年3月に有識者懇談会として「選択する未来2.0」を設置。数十年先の日本未来を見据えて、少子化・人口減の克服と生産性の飛躍的向上、地域の再生を実現するための検討を開始した。その議論の内容は、「骨太の方針2020」にも反映されている。 日本初のソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)の設計などで知られるデジサーチアンドアドバタイジング代表の黒越誠治氏は、4月に開催されたこの懇談会で、活気ある社会を作るための新しい金融のアイデアについてプレゼンした。その内容、背景について話を聞いた。 やる気がある人の教育費を 「出資」で賄う デジサーチアンドアドバタイジングは、スタートアップへの投資やクラウドファンディング、学生起業支援などを手掛ける企業で、2000年に黒越氏が立ち上げた。黒越氏自身も、個人が適格機関投資家だ。デジサーチは、既存のフレームとは少し違う形で、事