新潟県は5日、妙高市猪野山の山中で、わき水を飲んだ小学生とその家族43人が発熱や下痢などの症状を訴え、12人からカンピロバクターが検出される食中毒が発生したと発表した。全員快方に向かっているという。 県によると、市内の小学校の3年生66人は5月26日、地域に伝わる水を調べる校外学習の一環で同所を訪れ、引率教員と共にわき水を飲んだ。児童がわき水をペットボトルに入れて持ち帰ったところ、飲んだ家族も相次いで発熱や下痢を発症した。3人が一時入院したが全員軽症で快方に向かっているという。カンピロバクターは野生生物などが保菌し、動物に汚染された河川にも生息している。 県は、わき水を煮沸せずに飲用する授業は不適切だったとして同校を指導。わき水の近くには「生で飲まないように」などとする立て札を設置した。県は、「井戸水やわき水の水質は変動するので、煮沸してから飲むように」と呼びかけている。【堀祐馬】