国の特別天然記念物トキを含むトキ科の分類について、日本鳥学会がこれまでのコウノトリ目から、ペリカン目に変更したことがわかった。 近年のDNA解析で、ペリカンに近いことがわかったため。環境省は「分類が変わっても保護の位置づけには全く影響ない」としている。 生物の分類では「科」の上に「目」があり、トキはコウノトリに外見が似ていることから、コウノトリ目トキ科とされていた。 ところが、米国チームによるDNA解析で、コウノトリよりペリカンに近いことが判明。同学会は昨年9月、日本鳥類目録の改訂で、ペリカン目トキ科に変更した。 トキの野生復帰に取り組む環境省佐渡自然保護官事務所の長田啓・首席自然保護官は「トキがペリカンのグループだったとは意外。分類が変わっても野生復帰を着実に進めることに変わりはない」と話す。