セントラル硝子は,無線LANに使う周波数域の電磁波のみを吸収するガラス「エミュレスQ」を開発した。同社は電磁波を遮蔽するガラスを製品化しているが,「吸収するガラスは初めてになる」(同社)という。無線LANを利用する職場やレストラン,ホテル,住宅などの窓ガラスに向けて,2006年5月22日に発売する。 エミュレスQは,2.4GHz帯の電磁波のみを吸収する特殊金属膜を,複層ガラスの片面にコーティングしてある。無線LANの電波の多重反射による伝送速度の低下,近隣との電波障害,情報の漏洩などを防ぐことができる。 代表的な製品は,コーティングを施した厚さ4mmのガラスと6mmの中空層,6mmのガラスを組み合わせている。今後は,ガラスの厚さを変えるなどして,5.2GHz帯の電磁波を吸収する製品もラインアップに加える予定である。