草野心平 御嶽神社社務所にて 1949年。心平は1903年、現在の福島県いわき市小川町に生まれました。2013年は生誕110周年にあたります。 草野心平(くさのしんぺい)は、1903(明治36)年5月12日、福島県石城郡上小川村(現在のいわき市小川町)に父馨、母トメヨの二男(長女綾子、長男民平、心平、三男天平、二女京子)として生まれ、祖父母のもとで育ちました。幼い頃から腕白でひどく癇が強い子どもだったようです。本を食いちぎり、鉛筆をかじり、誰かれとなく噛みついていた幼少期を、心平は、故郷の阿武隈山系に見られる大花崗岩のように「ガギガギザラザラ」だったと描写しています。 1919(大正8)年、県立磐城中学校を中退、上京した心平は、翌年、慶応義塾普通部に編入。そして1921年、中国、広東省広州の嶺南大学(現・中山大学)に留学しました。この時、16歳で夭折した長兄民平の遺品である3冊のノートを持