「ビッグデータ」の台頭で、これまで不可能だと思っていたことを実現できる、そんなIT(情報技術)が続々と登場している。ビッグデータとは、従来のコンピューティング技術では短時間で収集・解析するのが難しい、膨大な量のデータのこと。グーグルの検索サイトやTwitter、Facebookなどビッグデータを扱うサービスが普及し、それらを支える最先端のITが身近なものになってきたのだ。今回は、ミリ秒単位の超高速データ解析処理が可能な「オンメモリーDB(データベース)」技術に迫る。 ミリ秒という高速なIT基盤が一般企業でも手に入るようになった――。 証券会社の注文に2ミリ秒で応答する、東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead(アローヘッド)」(図1)。開発元の富士通が、その高速処理を支える中核のDBソフトの市販化に踏み切った。