そんな本作の中で特に日本らしいと思ったのは祠の導師たち。 古代遺物を造ったシーカー族の彼らは、来るべき厄災と、それを封じる勇者を育成するため、祠に籠り、ミイラ状態のままリンクを待ち続けたのです。これって何かを思い出しませんか? そう、即身仏です!! 即身仏(即身成仏)とは、主に真言密教の修験者が修行の末、肉体を保持したまま悟りを開き仏になることです。弥勒信仰とも結びついており、56億7千万年ののち再びこの世に弥勒が現れるまで肉体を残そうとしたとも言われています。山形県の湯殿山では即身仏を目指す修験者が多くいたといい、現在、山形県内に5体の即身仏が現存しています。 即身仏を志す者はミイラとして肉体を残すための準備を進めます。山に千日から五千日間籠り、五穀、次に十穀を断ち、木の実や木の皮を食べて体から余計な水分や脂肪を抜いていきます(そのため即身仏は「木喰上人」と呼ばれています)。漆を飲むこと