社内のコンプライアンス(法令順守)窓口への通報後に配置転換された大手精密機器メーカー、オリンパス(東京)の社員、浜田正晴さん(51)が3日、配転を違法とする判決が確定したのに処遇が改善されないとして、同社に1500万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。 浜田さんの弁護団によると、確定判決に従わないとして再び訴えを起こすのは珍しいという。 配置転換をめぐる訴訟では、2審東京高裁が「内部通報に反感を抱いた上司が必要のない配転命令をした」と認定。配転を無効とした上で220万円の賠償を命じる逆転勝訴判決を言い渡し、6月に最高裁で確定した。 訴えによると、その後も会社から新たな職場の提案はなく、浜田さんの申し入れで7月以降、面談を実施、子会社への転籍や出向を提案された。浜田さんはコンプライアンス関係の部署を希望しているが、現在の職場は判決が無効とした配転先のままで、何も仕事がない状態という。