リオデジャネイロ五輪卓球女子団体で銅メダルを獲得した日本代表の伊藤美誠(15=スターツ)。その強さのルーツは、大阪市北区にあるビルの1室にあった。関西卓球アカデミーと称する私塾。4年前の5月に女子日本代表の村上恭和監督(58)が立ち上げた。 チーフコーチは村上監督の近大時代の恩師、大内征夫(ゆきお)さん(74)が務める。中国人コーチも4人在籍。伊藤はそんなドリーム塾の門を大阪・昇陽中入学時にたたいた。大内さんは当時のことを懐かしそうに振り返った。 静岡・磐田市から母美乃りさんと専任の松崎太佑コーチと3人で大阪へやって来た。小学6年で進路を決める時、伊藤の母が村上監督の助言を得て大阪の地を選んだ。大内さんは伊藤の第一印象を「ずばぬけて技術が高い、フットワークがいいというのはなかった。でも普通の子とは全く違った」と感じたという。 練習を始めて、大内さんはすぐに気付いた。卓球は練習中に相手を重ん