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ブックマーク / daen.hatenablog.jp (2)

  • アンパンマンほど哲学的なアニメはない - 誰が得するんだよこの書評

    「僕の顔をべなよ」 これほど深遠な哲学を内包したセリフはないでしょう。 1.パン主義 一見狂気に満ちたカニバリズムですが、動物のキャラクターたちは何の抵抗もなく差し出された肉片ならぬパン片を頬張るのです。おどろおどろしい儀式の最中でもない、牧歌的な日常の中でこのような蛮行を目にするのは、より狂想的です。しかしさらに恐ろしいことに、多くの日の子どもたちはこの光景になんら違和感を持たないのです。私も齢20歳になってようやくこの狂気に気づきました。日人はカニバリズムのアニメを見て育つんだぜ! HAHAHA そいつはクレイジーだ! という会話が海外でなされていると聞き、ああ、たしかにこいつはクレイジーだと今さらながら実感した次第です。 2.自己犠牲の意味 しかしこのアニメは深い。まず人間をはじめとする動物が基的に「う―われる」関係にあることをグロ描写を一切せずに明示したのです。私たち

    アンパンマンほど哲学的なアニメはない - 誰が得するんだよこの書評
  • 虐殺器官 / 伊藤計劃 - 誰が得するんだよこの書評

    SFの夜明けは近いぜよと坂竜馬のごとく語ってしまいそうになった大傑作。9・11後の混沌とした世界をシミュレーションした格社会派SFです。現代思想にハマった軍事評論家が、理論とテクノロジーの可能性をとりいれて書き上げた渾身の近未来戦争小説っていう印象ですね。鳥肌が立つほど感動し、また知的にも揺さぶられました。クオリティが最初から最後まで全力疾走です。開始100ページ目でもう《オススメ》確定だったし、最後まで読みきった後はたとえ北半球を敵にまわしてでも絶賛しようと決意しました。 もう2007年は伊藤計劃と円城塔の年ですね。この作品と円城塔「Self-Reference ENGINE」は同率1位です。ベクトルの違う面白さがあって当に甲乙付けがたい。 SFネタとしては言語を扱っており、その点でも神林長平「言壺」と同じくらいすごかったんですが、さらに素敵なことにネタの守備範囲が広いんです。対テ

    虐殺器官 / 伊藤計劃 - 誰が得するんだよこの書評
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