私たちの暮らしに必要な水や食べ物、木材、薬品、そして美しい山々や海は、さまざまな生きものたちが織りなす営みによって成り立っています。こうした生きものたちの豊かな個性とつながりのことを、私たちは生物多様性と呼んでいます。しかし、この生物多様性がいま、人口が急増するなかで、人為的な要因によって、かつてないスピードで失われつつあります。私たちはいま、自分たちの暮らしの基盤である生物多様性に対する理解を深め、持続可能な利用を進めていくことが求められています。 2011~2020年は「国連生物多様性の10年」 2010年10月に開催された、第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)の中で、生物多様性条約戦略計画2011ー2020(愛知ターゲット※)が採択されました。これは、2050年までに、人と自然が共生する世界を実現するため、2020年までに、生物多様性の損失を止めるための行動を起こすことを、