新卒で入った会社の新人研修が、「寺修行」でした。 入社式の次の日、新入社員全員で、1泊2日。電波も入らない、人の気配もほとんどない山奥で。今時そんな研修、まだあったんですね。なんとなく嫌な予感がしていた研修合宿だったのですが、案の定、その予感は大当たりしました。 1時間の自己紹介で幕開け 都心から2時間ほど移動して到着した寺は、「寺」というよりも「民家」と言うほうがふさわしい外観でした。ただの民家に、「●●寺」という簡易な看板がかかっているだけ、という印象。「本当に大丈夫なのか?」と思いながらも、ここまで来て「帰ります」ということもできず……。研修の内容は「寺で修行をする」以外に事前に知らされておらず、その場その場で指示に従うような形でした。 修行僧だという少年に案内されて通された広間には、値段が貼ってあるたくさんの仏像が置いてありました。少年は丸刈り頭に真面目そうな顔立ちをしていて、年の
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