栄養成分が欠けた場合、母体に保存されている成分から補填される。母乳の正確な組成は、摂取した食品や環境によって日々変化する。出産後の最初の数日間は、初乳が生産される。これは薄く黄色い液体で、妊娠中に胸から漏れ出すことのある液体と同じ組成である。タンパク質と抗体が多く含まれ、免疫系が未だ発達していない赤ちゃんに受動免疫を与える。初乳は、赤ちゃんの消化器官の発達も助け、適切に働かせる。 初乳は、徐々に成熟した母乳に変わっていく。最初の3、4日間は、薄く水っぽく、味は非常に甘いが、その後母乳は、濃いクリーム状になってくる。母乳は、赤ちゃんの喉の渇きや空腹感をいやし、赤ちゃんが必要とするタンパク質、糖、ミネラル、抗体を供給する。 1980年代から1990年代にかけて、授乳の専門家は前乳と後乳の区別を行っていたが、この区別は、これらは2つの種類の乳ではないため混乱を引き起こした。その代わり、赤ちゃんが