十勝鉄道(帯広市、大和田裕一社長)が運行する日本甜菜製糖芽室製糖所からJR帯広貨物駅までの鉄道路線(約5.4キロ)が今月末で廃止されるのを受け、別れを告げようと現地を訪れる鉄道ファンらが相次いでいる。26日は午前中で管内外から10人ほどがカメラを手に訪れ、車両などを写真に収めた。 この日は午前6時台と同8時台、午後1時台の3往復を運行。このうち午前8時台では、同製糖所内でコンテナを連結して出発する車両をファンらが近くで待ち構えた。時速25キロ以下でゆっくりと走行するその姿を収めようと、熱心にシャッターを切っていた。 自宅で鉄道博物館も開いている音更町の団体職員穂積規さん(51)は「15年間、撮影し続けてきた。最後にみんなで見られてよかった。今までありがとうと言いたい」。帯広市の公務員梶保正さん(52)は「5年前に存在を知ってから追いかけてきた。現代の産業遺産だと思う。なくなるのは残念」