海上保安官の潜水士の姿を描き、人気となったTVドラマ「海猿」。危険を顧みず、人命救助に尽力する場面が話題となったが、沖縄・辺野古沖の「海猿」に対して批判が噴出している。普天間基地移設に反対する住民のカヌーを監視、執拗に追い回し、「警備活動」と称して手当たり次第、乗員をとっ捕まえているのだ。 「オラーッ」。真っ青に広がる辺野古沖にドスの利いた声が響く。黒いゴムボートに乗った「海猿」の怒声だ。 「7月から始まった海上調査に対応するため、海保は全国の『海猿』を辺野古沖に集中投入しています。基地移設反対派のカヌーを見つけると猛スピードで近付き、写真を撮り、時には体当たりしてカヌーに飛び乗ってきます。まったく抵抗していないのに『確保!』と叫びながら市民を羽交い締めにして強引にボートに引き上げることもあります。まるで戦前の特高警察です。このままだと大事故が起きますよ」(地元住民)