アカデミー賞やカンヌ国際映画祭など、国際的な舞台で快挙が続いているマレーシアの映画界。 しかし、国内ではいま、ある作品をめぐって波紋が広がっています。 1本の映画を作った監督とプロデューサーが検察に起訴されたのです。いったい何が起きているのか。現地を取材しました。 (アジア総局ディレクター 白水康大)
過去最多の56人が立候補した東京都知事選挙は、現職の小池百合子氏(71)が3回目の当選を果たしました。 7日が投票日の東京都知事選挙は、自民党、公明党、国民民主党都連、地域政党の都民ファーストの会が自主的に支援した現職の小池氏が、広島県安芸高田市の元市長石丸伸二氏、立憲民主党、共産党、社民党が支援した元参議院議員の蓮舫氏らを抑え、3回目の当選を果たしました。 取材に応じた小池氏は勝因について聞かれると「2期8年都政を預かった間、コロナもあった。コロナ禍の中でも都民や医療関係者の皆さんに協力を頂き、5類への移行といったことも含め、8年間の実績を評価していただいた」と振り返りました。 今回の選挙戦については「私を含め56人が立候補という状況の中で、ポスターの掲示や、脅迫を受けたり、街頭ではやじの大合唱があったり、これまで経験したことがないような選挙戦だった。想定しなかった事態に対し、どう法的な
防衛省は、サイバー分野の人材を確保するため、陸上自衛隊に、入隊時から関連業務を専門とする幹部候補生を採用する制度を設けることになりました。 防衛省は、高度で複雑化するサイバー攻撃などに対応するため、自衛隊の専門部隊を今の2200人あまりから、2027年度に4000人に拡充することを目標にしています。 今回、それに向けた人材確保の総合戦略を策定し、この中では、陸上自衛隊に、入隊時からサイバー分野の業務を専門とし、最終的には部隊の隊長なども務めることができる幹部候補生を採用する制度を設けるとしています。 また、専門的な技能を持つ人を予備自衛官として数多く採用できるよう、入隊時の体力検査の基準を緩和することも盛り込まれています。 木原防衛大臣は「社会全体でサイバー人材の重要性が高まっている中、防衛省としても人材確保は喫緊の課題だ。サイバー防衛能力の強化に向け、スピード感を持ってさまざまな施策を進
徳島県が納税通知書の作成などを委託する京都市の会社が「ランサムウエア」と呼ばれる、身代金要求型のコンピューターウイルスの被害を受け、およそ20万件の自動車の納税者の個人情報が流出したことがわかりました。 流出したのは、昨年度の徳島県の自動車税の納税者など、およそ20万件の自動車の納税者の氏名や住所、車のナンバーなどです。 県によりますと、ことし5月、納税通知書の作成などを委託する京都市の会社「イセトー」のパソコンなどが「ランサムウエア」と呼ばれる身代金要求型のコンピューターウイルスに感染し、自動車税を納付する88人の個人情報が流出したおそれがあると連絡を受けました。 その後、確認を続けていたところ1日、新たにおよそ20万件の自動車の納税者の個人情報が流出したと連絡を受けたということです。 県は、会社が個人情報を扱ってはならないネットワークでデータを扱ったり、委託業務が終わったあとも、契約に
石川県輪島市の沖合で海底から泡が出ていることが九州大学の研究チームが行った潜水調査で分かりました。能登半島地震のことし1月の震源域にあたり、以前には泡は確認されていなかったことから研究チームでは採取した気体の成分を分析するなどして地震との関係を調べることにしています。 調査にはNHKの潜水取材班も同行し輪島市大野町から沖合に1.5キロ付近の水深20メートルほどの海底から泡が出ていました。 泡は複数の場所から数メートルおきに列になって水面に湧き上がり、泡の列は少なくとも3つ確認できました。 地元の漁業者によりますと、地震の前にはこうした現象は見られず、泡が出ている海底の周辺では岩が壊れるなどして地形が大きく崩れているということです。 泡が確認された海域はことし1月の能登半島地震の震源域にあたることから、研究チームは採取した気体の成分を分析するなどして地震との関係を調べることにしています。
旧優生保護法のもとで障害などを理由に不妊手術を強制された人たちが国に賠償を求めている裁判のうち、仙台や東京などで起こされた5つの裁判の判決が3日、最高裁判所大法廷で言い渡されました。 戸倉三郎裁判長は「旧優生保護法の立法目的は当時の社会状況を考えても正当とはいえない。生殖能力の喪失という重大な犠牲を求めるもので個人の尊厳と人格の尊重の精神に著しく反し、憲法13条に違反する」と指摘しました。 また、障害のある人などに対する差別的な取り扱いで、法の下の平等を定めた憲法14条にも違反するとして、「旧優生保護法は憲法違反だ」とする初めての判断を示しました。 そのうえで「国は長期間にわたり障害がある人などを差別し、重大な犠牲を求める施策を実施してきた。責任は極めて重大だ」として原告側の訴えを認め、5件の裁判のうち4件で国に賠償を命じる判決が確定しました。 宮城県の原告の裁判については、訴えを退けた2
20年ぶりとなる新紙幣が3日に発行されますが、各地の警察は、新しい紙幣の発行に便乗した特殊詐欺などに注意するよう呼びかけています。 警視庁によりますと、新紙幣の発行に便乗した詐欺の被害は、都内で、これまでに4件確認され、80代と90代の4人が合わせておよそ1500万円をだまし取られました。 いずれも、金融機関の職員を装う手口で「職員が自宅まで古いお札の交換に行きます」とか「国が新紙幣の発行枚数を決める調査をしているので、旧紙幣を自宅で保管していれば職員に預けてください」などと、うその電話がかかってきたということです。 また新紙幣には偽造防止の強化を目的に、立体的なホログラムが採用されていますが、発行のタイミングで偽札が出回るおそれも指摘されています。 警察庁によりますと、前回、20年前に新紙幣が発行された際には、2万5000枚余りの偽札が見つかっていることから、今回も警戒を強化するとしてい
2日未明、乗客乗員あわせて140人を乗せたフェリーが、北海道の苫小牧港の入り口付近で座礁しました。フェリーはタグボートにえい航され、予定よりも11時間以上遅れてターミナルに到着しましたが、けが人や体調不良を訴える人はおらず、海上保安署が座礁した原因などを調べています。 2日午前1時20分ごろ、苫小牧港へ入ろうとしていたフェリー「シルバーブリーズ」から「入り口付近で乗り上げた」と苫小牧海上保安署に通報があり、海上保安署が確認したところ、波消しブロックに乗り上げて座礁していました。 現場では、潮位が上がるのを待ってタグボートでフェリーをえい航する作業が行われ、午前11時40分ごろに座礁した場所から引き離されました。 そして、午後0時45分ごろ、フェリーは予定よりも11時間以上遅れてフェリーターミナルに到着し、乗客たちを降ろしました。 フェリーには乗客乗員あわせて140人が乗っていましたが、けが
そのとき、まだ5歳だった。 弟と外に出かけると、知らない人からジロジロと見られた。「弟の分も、お姉ちゃんが頑張ってね」と言われた。将来はあの仕事に就くんだと、当たり前のように思われていた。 私よりも弟や親のほうが大変なのだから「嫌だ」と言ってはいけない。そう思っていた。 私は、“自由”に生きてはいけないの? 藤木和子さんは、1982年に埼玉県上尾市で長女として生まれた。 藤木さんの人生を大きく変える出来事があったのは、それから5年後のことだった。 3歳年下の弟に、聴覚障害があることが分かったのだ。 それから、母親は弟につきっきり。 母親と弟が病院や療育に行っている間は、父親の職場で大人に囲まれながら長い時間を過ごしたという。 「弟の分も、お姉ちゃんが頑張ってね」 周りの大人からそう言われたのは、1度や2度ではない。 学校や塾でよい成績をとったとき母親から言われたのは「こんなにできなくても…
中国東部の江蘇省蘇州で6月24日に起きた日本人の親子らの殺傷事件をめぐって、中国のネット企業は反日感情をあおる投稿を取り締まると相次いで発表しました。過激な投稿による世論への影響を警戒した中国当局が指導したという見方も出ています。 江蘇省蘇州で6月24日、日本人学校のスクールバスが下校中の子どもたちを乗せてバス停に到着した際に刃物を持った男に襲われ、迎えに来ていた日本人の母親と一緒にいた子どもがけがをし、バスの案内係だった中国人女性が死亡しました。 事件のあと、中国のインターネット上では、「バスの乗務員は日本のスパイだ」と中国人女性を中傷したり、日本を非難したりする書き込みが投稿されました。 中国メディアによりますと、こうした投稿を受けて、中国のIT大手「テンセント」や「百度」などのネット企業が反日感情をあおる投稿を取り締まると相次いで発表しました。 このうち、テンセントは6月29日、両国
補助ロケットや1段目のエンジンを切り離しながら上昇し、打ち上げからおよそ17分後の午後0時23分ごろ、地球観測衛星「だいち4号」を切り離して予定の軌道に投入し、打ち上げは成功しました。 「だいち4号」では、衛星から発した電波が地表に反射する際の強弱をもとに画像を作成することができ、災害時の被害状況の把握や火山活動に伴う異変の迅速な発見などに役立てられる計画です。 JAXAと三菱重工業が開発を進めている日本の新たな主力ロケット「H3」は去年、初号機の打ち上げに失敗し、搭載していた地球観測衛星「だいち3号」が失われました。 対策を講じてことし2月、2号機が初めて打ち上げに成功しました。 現在運用中の大型ロケット「H2A」は今年度の50号機で運用を終え、来年度以降、「H3」に完全に移行する予定です。
29日、茨城県五霞町の住宅で同居する兄と口論になり、ナイフを投げつけて頭にけがをさせたとして、56歳の容疑者が傷害の疑いで逮捕されました。その後、兄は死亡し、警察が詳しい死因を調べています。 調べに対し、容疑を否認しているということです。 逮捕されたのは、茨城県五霞町の無職、田村淳一容疑者(56)です。 警察によりますと、29日午後6時ごろ、自宅で59歳の兄に折りたたみ式のナイフを投げつけて頭にけがをさせたとして傷害の疑いが持たれています。 警察などによりますと、兄弟は両親と4人暮らしで、29日午後10時すぎに「息子の意識がない」と、母親から通報があり、現場に駆けつけたところ、台所で兄が頭から血を流して倒れていたということです。 警察は、家族の話などから、通報の4時間前に兄弟が口論となり、ナイフを投げつけてけがをさせた疑いが強まったとして逮捕しました。 調べに対し、「ナイフを投げたかはよく
中国政府は、スパイ行為の疑いがあれば、国家安全当局の担当者が、個人の携帯電話やパソコンを検査できるなど、取締りの権限を明確化した新たな法令を7月1日から施行します。国家の安全を最優先にする習近平指導部はスパイ行為の摘発を徹底する姿勢を一層鮮明にしています。 中国でスパイの取締りなどを行う国家安全省は、取締りの権限を明確化した新たな法令を1日から施行します。 この中では、スパイ行為の疑いがあれば、国家安全当局の担当者が、個人や組織の持つ携帯電話やパソコンといった電子機器を検査できると明記しています。 こうした検査を行う場合は、市レベル以上の国家安全当局の責任者の承認を得て通知書を作成するなどの手続きをとると規定していますが、緊急の場合は、承認があれば当局者だと明示することで現場で検査できるとしています。 今回の法令について、国家安全省は「国家の安全に危害を加える違法な活動を打ち砕くものだ」と
3年前、北海道旭川市の公園で女子中学生が死亡しているのが見つかった問題で、遺族の求めで設置された市の再調査委員会は、いじめが原因の自殺だったとする調査結果をまとめました。 旭川市の中学2年生だった廣瀬爽彩さん(当時14)は3年前の2021年3月、雪の積もった市内の公園で死亡しているのが見つかり、その後、いじめがあったことが認定されました。 しかし、市教育委員会の第三者委員会による調査では、死亡したことといじめとの関係性が明らかにならなかったことから、遺族の求めで新たに再調査委員会が設けられ調査が続けられてきました。 30日、1年半余りの調査期間を経て、再調査委員会が今津寛介市長に調査結果を報告し、記者会見を開いて概要を説明しました。 また当時、中学校はいじめではなく加害生徒による問題行動とだけ捉えて女子生徒への適切な対応を怠ったほか、市教育委員会も学校への指導や助言を怠っていたと指摘しまし
秋のアメリカ大統領選挙に向けた初のテレビ討論会を受けて、有力紙ニューヨーク・タイムズは、再選を目指すバイデン大統領(81)の不安定さを指摘し、バイデン氏に選挙戦から撤退するよう求める社説を掲載しました。バイデン氏は一夜明けたあとの演説で巻き返しを誓いましたが、撤退圧力が強まるきっかけとなるのか、関心を集めています。 解説していきます。 (ワシントン支局長 高木優) Q.バイデン氏への撤退圧力はどれくらい強まっているのか? A.リベラルな論調で知られるニューヨーク・タイムズが、アメリカのバイデン大統領にいわば引導を渡す内容の社説を掲載したことを速報で伝えたテレビ局もありました。 社説は、テレビ討論を見た民主党の支持者の多くが抱いた「危機感」をはっきりと言葉にしたものと言えます。 A.バイデン氏は27日に行われたトランプ前大統領(78)とのテレビ討論会で声がかすれ、数秒間ことばに詰まる場面があ
河原で拾った石を入れた水槽から、国内で1例しか報告例がない珍しい「まりも」が出現したと、ことし3月に国立科学博物館が発表したところ、全国から情報が寄せられ、同じ「まりも」が東京や大阪、大分からも相次いで見つかったことが分かりました。 相次いで発見されたのは、まりもの一種で、これまでに国内で2例しか報告例がなかった「モトスマリモ」です。 北海道の阿寒湖などに生息する「マリモ」と富山県などで確認されている「タテヤママリモ」の2種に続く国内3種目としておととし、山梨県内で初めて確認されました。 その後、神奈川県に住む男性が多摩川の河原で拾った石を熱帯魚を飼育する水槽に入れたところ、出現したまりもが2例目の「モトスマリモ」だったことが分かりました。 このことをことし3月、国立科学博物館が発表すると、水槽の中に現れた丸い藻の情報が全国から寄せられ、このうち30件余りについてサンプルを取り寄せて顕微鏡
その事件は私が1歳の時に起きました。覚えていることはありません。 中国人の父と母は、大きくなってからも私に語ろうとはしませんでした。 中国政府は事件の死者数を319人としていますが、それよりもはるかに多いという指摘もあります。 あれから35年。真相は今も、明らかにされていません。 あの時、私のもう1つの祖国で、何が起きたのか。 (中国総局 高島浩) 私の祖母は日本人です。満蒙開拓団として旧満州に渡りました。 戦後、帰国できずに大陸に残った「中国残留婦人」で、養子に出されていた中国人の男の子を引き取り、育てました。のちの私の父です。 父は中国人の母と結婚。1988年に中国東北部・黒竜江省で私が生まれました。そして6歳の時、国の援護事業のもと家族4人で帰国し、私と両親は日本国籍を取得しました。
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