食に対する意識の格差に注目したいと脇清美さんは言う。 幼児向け通信教育を担当していた数年前、幼稚園で目を疑う光景に出合った。ある子供の弁当箱の中に入っていたのは、うどんが一玉だけだったのだ。その子は、友達とうまく遊べず、落ち着きがなかった。食と心身の健康が密接につながっていることを実感した。 通信教育大手のベネッセコーポレーションに旧福武書店時代から勤めて20年近く。食育雑誌「ボンメルシィ!」に、2001年の創刊時からかかわり、今春からは、新たにできた食育研究所の事務局長も務めながら、食に関する情報を育児世代に発信している。 食育への関心の高まりも反映し、読者は現在約25万人。毎号のアンケートで、関心の高いテーマは「栄養バランスの取り方」「子供の好き嫌い」「料理のレパートリーの拡大」の三つ。これは創刊時から変わらない。 「朝食を食べない」「食事の代わりに菓子を食べる」といった子供の食生活の