アメリカとメキシコの国境が緊迫感を増している。原因は麻薬密貿易にかかわる犯罪と腐敗の増加にある。その一端は、このブログでも度々とりあげてきた。アメリカ・メキシコ国境の実態は日本ではあまり知られていない。10年余り前、日米共同でカリフォルニア南部の移民労働者調査をした当時、すでに麻薬、銃砲などの密貿易が問題化していたが、今日伝えられるほどひどくはなかった。事態は急速に悪化したようだ。 いまや国境地帯、とりわけ南側はいたるところで無法地帯化し、メキシコ自体が国家として崩壊寸前の危機にあるとまでいわれている。最近アメリカで発表された軍の報告書は、世界で崩壊の瀬戸際にある国として、パキスタンとメキシコを挙げた。この指摘を問題視したカルデロン・メキシコ大統領は、麻薬貿易はメキシコだけの問題ではなく、アメリカが不法に大量な麻薬を飲み込んでいるからだと反論した。需要があるから供給する者が生まれるのだとい
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