警察庁によると、昨年の交通死亡事故は全体で3854件で、10年前より3000件以上減少したが、75歳以上が起こした事故は、2003年に381件だったのが、昨年は458件に増加した。 事故全体に占める75歳以上の割合も03年の5・5%から、昨年は11・9%と大幅に上昇している。 支援団体などには「運転をやめるよう説得しても応じない」との家族からの相談も寄せられる。地方のお年寄りは、車が買い物や通院の足となっており、同庁では、地方自治体に公共交通機関の整備なども求める。 「認知症介護研究・研修東京センター」の本間昭センター長は、「家族の意見には耳を貸さなくても、警察や医師の意見を聞いて運転をやめれば本人にもプラス。車がなくても暮らしていける街づくりなど、社会全体で高齢者を支える施策も必要だ」と話している。