新型コロナウイルスへの対応に苦しむ菅義偉首相が10都府県を対象に緊急事態宣言の延長を決めた。 【図解】緊急事態宣言を延長 感染を抑え、逼迫(ひっぱく)する医療提供体制を立て直すためだが、1カ月間での事態好転を約束していただけに後のない状況だ。3月7日の期限までに結果が出なければ、夏の東京五輪・パラリンピック開催や政権運営を左右しかねない。 「あらゆる方策を尽くし、全ての力を注ぐ」。首相は2日の記者会見でこう述べ、感染収束への決意を示した。 首相は緊急事態宣言の再発令を決めた1月7日の会見で「1カ月後には必ず事態を改善させる」と明言し、飲食店を中心に営業時間短縮などの徹底を呼び掛けた。その結果、東京都の新規感染者は同日の2447人をピークに減少に転じ、2月1日時点で393人まで低下した。 だが、解除の目安は感染状況が2番目に深刻な「ステージ3」相当。東京では1日当たりの感染者数が500人を下