『生まれた時からアルデンテ』という本で、こんなエピソードが紹介されていました。 著者の平野紗季子さんと、空間プロデューサー・山本宇一さんの対談の一部です。 平野:魯山人がやっていた星岡茶寮では、給仕に若い女を好んで選んでたそうなんですが、彼女たちに客に対して一切媚びさせなかったっていう。お酌もしないしニコリとも微笑まない。でもそのかわりに正しく美しく完璧な所作で器を置いてゆくことを徹底したという…。 山本:店員がお客さんの下に入るようなサービスはありえない。僕にとって格好悪いってのは最大の矛盾だからなあ。 あの『美味しんぼ』の海原雄山のモデルとしても知られる、北大路魯山人。 この「魯山人のサービス」の話を読んで、僕はなんだかとても清々しい気持ちになったんですよね。 僕自身のイメージとしては「サービス」って、愛想良く、ニコニコ笑顔で、お客様第一で、とか、そういう感じなんですよ。 でも、それが