大手清酒メーカーの菊正宗酒造と月桂冠は8日、統一コンセプトの新商品「上撰」を発売し、共同の販売促進キャンペーンを始めると発表した。菊正宗は「神戸・灘」、月桂冠は「京都・伏見」の酒どころの大手で、ともに創業350年以上の老舗。日本酒離れが進む中、ライバル関係にある2社が、異例の協力関係を結んだ。 両社の新商品「上撰」は、単身世帯や核家族の増加に合わせ、一升瓶(1・8リットル)より一回り小さい4合サイズ(720ミリリットル)に統一。クラシックなラベルを使い、栓も従来のネジ栓でなく王冠を採用した。月桂冠の小森康孝専務は「一升瓶のミニ版にこだわりたかった」と話しており、風情のある瓶の比率を高め、日本酒需要の掘り起こしを狙う。 月桂冠は3月上旬から先行販売しており、菊正宗酒造も9月上旬に全国の小売店で発売する。値段はともに800円。9月上旬から、商品を買うと王冠をデザインしたマグネットが付くキャンペ