日本の出場が7回目となった今回のワールドカップは、日本サッカー因縁の地、ドーハを首都に持つカタールが開催国だったことでも注目された。 しかも、日本人にとって「悲劇」の地だったドーハは、ドイツ、スペインを立て続けに下したことで、「奇跡」の地へと評価が一変。日本代表を率いる森保一監督が、29年前の悲劇を知る“ドーハ戦士”だったことも後押しとなり、「ドーハの奇跡」へと至るストーリーは一層強調された感がある。 素晴らしい思い出のあるスタジアムなので しかし、悲劇的結末以来の29年間を振り返ると、実のところ、ドーハと日本サッカーとのつながりは深く、そればかりか、決してゲンの悪い場所ではなかったことも見えてくる。つまり、今回のワールドカップで突如、黒から白へと塗り替わったわけではないということだ。 「日本サッカーにとって(ドーハの悲劇という)大きな出来事があった場所ではありますけど、僕にとっては正直、