弁護団が主催した報告集会で弁護団長の西嶋勝彦弁護士と握手を交わす袴田巌さん=静岡市で2023年3月21日午後2時24分、二村祐士朗撮影 検察が選択した求刑は、56年前の確定審と同じ「死刑」だった。1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審公判。無罪判決の公算が大きい中、検察側はなぜ有罪立証にこだわり、極刑を求めたのか。 事件では2014年に静岡地裁が再審開始決定を出し、その後に東京高裁が決定を取り消したものの、最高裁が審理を差し戻し、東京高裁も23年3月に再審開始を認めるという異例の経緯をたどっている。 弁護側は「メンツのためだ」と批判するが、ある検察幹部は「虚心坦懐(たんかい)に証拠を見た結果だ。メンツのためであるわけがない」と語った。 検察側は2023年10月から計15回審理された再審公判で、袴田さんが事
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