筆者が原発推進派なのは、今世紀半ばに100億人を超えると予想される数の人口を、原発なしに賄えるほどのキャパが地球にないと考えるからだ。生物物理学と医学の博士号を持つ英国人ジェームズ・ラブロックの『ガイアの復讐』(中央公論新社)に多分に影響されてのことでもある。 原発稼働について問われた幼子を抱いた母親が、「子供がいるので心配」などと答える報道を見るたびに、自分やママ友らの子供はそれで良いとしても、例えばアフリカで暮らす数億人の子供たちは電気や食料や水にさえ不自由する生活のままで良いのか、と筆者は思う。 折しも2日から13日までマドリードで開催されるCOP25では、来年から運用される「パリ協定」の実施ルールの細部を詰め、新たな地球温暖化防止の国際的取り組みを有効なものする努力がなされるようだ。この関係では米国の協定離脱やヨットでスペイン入りしたグレタ嬢も話題だ。 2日の産経新聞は、30年度に